「おはよ!モカ」

教室に入ると、麻美が近付いてきた。
黒板の事件があって以来、出来るだけ私の側にいてくれようとする。

立花さんたち一部の女子からの嫌がらせも、私は言わないけど麻美は気付いていた。


「おはよ」

一瞬和泉君の方を見たら、相変わらず女の子が集まっていた。


前のように、あの間をぬって鞄を置きに行く勇気もない。