「……どした?」

まだ驚きが隠せていない様子の和泉君が問う。

「うん、話があって……。もう、ずっと話せてなかったでしょ?私たち…。だから…どうしても、会って話したいって思って…」

和泉君は俯き、その表情が曇っているのが分かる。


「……そう。…どうしたの?その格好…」

ふいに顔を上げた和泉君は、今日の私の格好に疑問を感じたのか聞いてくる。


突然おめかしして現れたら、そりゃビックリするだろう。

「あ、あぁ…。今日、従兄弟の結婚式がこれからあって…」

時間がなくてこの格好のまま来ちゃった、と苦笑する。

「…そっか」


特に興味も示さないまま、再び俯いた和泉君。

沈黙が続く。