特等席はアナタの隣。

高橋君がそっと手を握ってくる。

やだっ…気持ち悪いよっ…!!

隣の麻美も気付いていない。

手を振りほどこうとしても強く握られたそれはなかなか離れない。


泣きそうな顔で黒崎君を見た。



突き刺すような視線でこちらを見ている。


ガタッと椅子から立ち上がりこちらに向かってきた。

「どうしたの?」
「和泉〜?」

女の子たちや裕太君の言葉に答えず、私の前で立ち止まった。

「く、黒崎…君…」

驚いて声が出ない…。

黒崎君は握られた手を睨み付けた後、

「わりぃ、先帰るわ」

私の腕を強引に取り、部屋を出た。