特等席はアナタの隣。

ほら、こうしてる間にも…。

「黒崎く〜ん♪」
名前も知らない女子たちが寄ってくる。


…あぁ、うるせぇ…


「裕太と話してたんだけど、今日みんなで一緒にカラオケ行かない?」


…行くかよ…


「いや」
うんざりした表情で答える。
「和泉行かねぇなら俺もパス♪」

裕太が調子よく言った。


…はなから行く気ねぇくせに。
裕太は誰とでも仲良くするように見せかけ、嫌いな奴には分からないように距離を置く奴だ。

俺を理由にして、こうして何かと誘いを断っている。
俺よりたちが悪いかもしれない。

チラッと裕太を見ると、ニヤッと笑みを返された。