ちょっと待ってよ!!



「それはない…

絶対にそれはないっ!!」


「ほら、顔赤くなってんじゃん」



あたしは咄嗟に鏡を見る。
たっちゃんの指摘通り、あたしの顔は真っ赤に染まっていた。


…本当に、あたしはいっちゃんが好きなの?



「まあ、俺は光里の見方だし。

河村には絶対このこと言わねえから」



「…たっちゃん」



「じゃ、時間だし戻るわ。
これからの光里達のことは、俺に任しとけよ!」



そう言い残して、たっちゃんはあたしの部屋から出て行った。



たっちゃんが去ったことにより、部屋に訪れた沈黙。


あたしは、必死に考えていた。



確かに、これまでも学校で女の子達がいっちゃんを見て騒いでる時、嫌だった。

「触られたくない、離れて」って、何度も思ってたのは事実。



もう、隠せない。

いや、隠さない。



―――あたしは、いっちゃんが好きだったんだ…




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