そして、あっという間に合宿の日を迎えてしまった。
あたしは今、家で荷物の最終チェック中。
「服入れたし、下着もあるし、おかしも大丈夫!!
…一応水着も。
暇なとき用にトランプも用意したし、部員達が怪我したとき用に救急セットも完璧」
よし、準備万端!!
あたしが立ち上がったところで、いっちゃんがあたしの部屋に入ってきた。
「光里、準備できた?」
「うん、完璧!!」
「じゃ、行くか」
いっちゃんはあたしの荷物を持って部屋を出ようとした。
「いっちゃん、荷物自分で持つって!!」
「いいから。
こういうのは、男の仕事だろ?」
そんないっちゃんに何も言えなくなるまま、あたし達は家を出た。
集合場所は学校で、そこからバスに乗り込む。
どこに行くかあたしは知らないから、楽しみなような、怖いような…。
「で、光里。水着持ってきた?」
いっちゃんが怪しい目であたしを見てきた。
「一応…」
「光里の水着、楽しみにしとこ」
いっちゃんがニヤニヤしながらそう言った。
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