―――ドンッ…!!
俺は思いっきりフェンスの近くにある壁を叩いた。
それと同時に、周りは静まり返った。
近くにいて、草抜きをしていた光里だってそうだった。
さっきまで騒いでいた女子軍団は、突然の俺の行動にびっくりしたのか目を見開いて俺を見ている。
俺は息を吸うと、女子軍団を見てゆっくりを言った。
「俺が何かは知らねーけど、ここは神聖なるグラウンドなんだよ。
ここには、純粋にサッカーをしたくて集まってる奴しかいねーんだよ。
そんな場所をお前らみたいに、キャーキャー騒いで、常識も分かんねえ奴らなんかに入り込んでほしくねーんだけど」
俺が言いたいことをすべて言い終えると、女子軍団はショックな表情を浮かべながら去っていった。
女子軍団が去っていっても、まだ静まり返るグラウンド。
…俺、やりすぎたか!?
そう思った瞬間、事態を見ていたサッカー部員やその他の生徒が歓声を上げた。
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