俺、そんなに分かりやすいのかよ?
「…なんで分かったんだ?」
俺は青木から顔を背けながらも聞いてみた。
「俺が昨日、光里と話してるとき、河村かなり俺の事睨んでたからな」
「ま…マジで!?」
俺としては、珍しく慌てた反応を取ってしまった。
情けねえ。
青木にからかわれてる時点で情けねえな。
「…とにかく、このことは誰にも言うなよ?」
「分かってるって!」
信用できんな。
青木とは、一生の腐れ縁になりそうだ。
「…ってあれ、河村のファンじゃねえか?」
「…………マジかよ」
俺は、本日何回目か分からない溜め息をこぼした。
あの女子軍団は、グラウンドのフェンスにつかまっていた。
.

