―――キーンコーン カーンコーン…
俺はチャイムが鳴った瞬間、机に伏せた。
やっと授業が終わった。
だけど、俺の戦いはここからだ。
「ねぇ、依知くんが寝てるよ!」
「かわいーっ!
寝顔見たいんだけど!!」
俺はあのウザイ女子軍団から、まだ開放されないでいた。
というか、俺のどこがかわいいんだよ!!
そう突っ込みたくなるが、それは我慢しておいた。
そしてこれから部活。
俺は昨日に引き続き青木にサッカー部に誘われた。
というか、サッカー部に入ろうと思ってたし。
俺は、小さい頃からサッカーが得意だった。
小学校の時は、全国にも行ったしな。
でも、今現在でこの有様。
どうやって教室を抜け出そうか……。
「おい河村、部活行かねーの?」
俺が寝たふりをしているのを知っているのか、青木は俺に話し掛けてきた。
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