急いで階段を降りて、玄関へと向かう。

そして勢いよくドアを開ける。



「誰ですか…?

って、な…なんで…?」



「ちょっと来い」



「へっ…!?」



あたしは、玄関の所に立っていた男の子…雄太君に腕を掴まれ外に出た。


あたしが着ているのはスウェットだし、髪はボサボサだし、おまけに裸足。

こんな格好で外に出て、なんだか恥ずかしかった。




「ちょっと…どこ行く気?」



「いいから黙って着いて来い」



ぶっきら棒に雄太君は答える。


…一体、何が起こっているの?


あたしは人影がまったくない近くの公園に連れて来られた。


ここは…あたしの誕生日にいっちゃんと訪れた場所でもあり、たっちゃんと玲の想いが通じた所でもある、色々な思い出が詰まっている公園だった。



「そこ座れ」



あたしは、雄太君の言う通りにベンチに座った。


そして、次の瞬間…



「お前は馬鹿か!!」



何故かあたしは怒鳴られていた。




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