「もしもし…」



あたしは恐る恐る電話に出た。


玲が口を開くまでの間が長く、あたしの間に緊張が走る。



「…もしもし?」



電話越しで玲が泣いている。



あたしは急に不安な気持ちに襲われた。


…もしかして、ダメだった?

でも、たっちゃんは玲の事を好きなはずなのに…。




「光里、あのね…

願い、叶ったよ!!」



泣きながらあたしに報告してくれる玲。

知っていた事とは言え、あたしの目にも涙がじんわり浮かぶ。



「…おめでと!!」



嬉しすぎて、今のあたしにはこれしか言えなかった。


…玲とたっちゃんは、ついにカップルになったんだね。



「これも、光里と河村君のおかげだよ!

ありがとう!!」



「…本当におめでとう、玲!!」



あたしと玲は少し話した後、電話を切った。


…友達の幸せって、こんなに嬉しいものなんだ。



「上手くいったみたいだな」



幸せな雰囲気に包まれながら、いっちゃんも笑っていた。




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