「…えっ!?」
あたしの目は最大限に開く。
確かにさっき、玲はたっちゃんの事を好きになりかけているとは予想していたけど…。
本人から事実を聞くなと聞かないのとでは驚き様が違う。
「それ…本当?」
「うん!
…というかあたし、ずっと昔に青木君に会った事があるんだよね」
「…えっ!?」
あたしは大きな声をあげる。
あたしが玲から聞いた話は、全部たっちゃんが言っていた事と同じだった。
…二人はその時から両思いだったんだ。
あたしは心の中でホッとすると、再び玲の話に耳を傾ける。
「でね…?
あたし、バレンタインの日に告白しようと思うの!」
「…本当っ!?」
あたしの問い掛けに、玲は嬉しそうに頷いた。
忘れてた。
世間はもうすぐでバレンタインを迎えるって事。
「でさ、光里にお願いがあるんだけど…」
「何?
あたしでよければ協力するよ!」
一人で興奮するあたしを見て、玲は一呼吸置くと口を開いた。
「バレンタインのチョコの作り方、教えてくれない…?」
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