俺は悔しさをぶつける場所を無くしていた。



俺はこれから誰に元気を貰えばいいんだよ。

誰のために笑えばいいんだよ。



俺は一気にどん底に突き落とされた気分だった。



宮本が居なくなった今、俺は生きる気力もしない。



…もういっそのこと、死んでしまおうか。


あいつと会えない今なんて、生きている意味がない。


でもそんな時、俺の耳に宮本の声が聞こえてきた気がした。



―――「そんなことしたらダメだよ。

あたし、また達也君に会える事を楽しみにしてるから!」



俺の空耳だろうけど、その言葉は心に温かいものを与えてくれた。



…そうだよな。


この広い世界の中でも、宮本は生きてるんだから。



俺はそうして行き続けていくことを決心した。




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