そう思っている俺に、宮本は笑って言ったんだ。



「達也君だよね?

初めまして、あたし宮本玲って言うの。

その髪の毛、凄く綺麗だね!」



宮前の見せる笑顔に、俺は不覚にもときめいてしまった。


…初めて俺の髪の毛を褒めてくれた事に戸惑いを覚える。



「…俺の事、怖くねーのか?」



「全然っ!」



宮本はそう言ってニコッと笑った。



宮本が現れた事により、俺の日常は変わって行った。



きちんと、夜遊び、酒、タバコもやめた。


髪の毛だって、金髪から黒髪に染め直した。



俺を、そんな風に変えてくれたのは…紛れも無く、宮本だった。



どんどん変わっていく俺を見た宮本が笑っている顔を見たくて、必死に努力した。



そして宮本は、暇があれば俺の家に話しに来てくれるようになった。


宮本の話は、どんな話でも落ち着く。


笑顔を見る度に、俺は宮本に惹かれていった。




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