俺は普通の高校生。

スカイラルの跡取りという事を除いては。



見えない未来。

決められた道標。



その事が大きなプレッシャーになり、俺は中学生の時に非行の道へと走ってしまった。



毎日夜遊びをして、酒を飲んで、タバコを吸う、そんな繰り返しの毎日。



そんな俺を見かねた両親は、「仕事が忙しい」という理由で、家政婦に俺の世話を押し付けた。



俺は、そんな愛されない家庭で育った。



そして、その家政婦の娘が、当時まだ中学生の宮本だった。



当時の俺は、宮本の母親となるべく関わらないようにしていた。



宮本の母親は、俺の両親に雇われてる身。


絶対に俺を縛るに決まっていると思っていたから。



そう思っていた俺の元に、宮本は突然やって来た。


今でもしっかり覚えている。

見慣れない俺の家に、戸惑いながらやって来た宮本の姿を。



どうやら宮本は、自分の母親に用があって俺の家に来たらしかった。


俺の顔を見て、引くだろうな、怖がるだろうなって思っていた。


当時の俺は、金髪で、態度も大きくて、見た目でも中身でも軽蔑されていたから。



あいつも…宮本もきっと軽蔑するだろう。




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