―――ガチャッ…!
「ただいまっ!」
「帰りました」
懐かしの公園でのキスの後、あたし達は家へ帰った。
…だけど、何故か家中真っ暗。
人のいる気配もない。
不審に思いながらも暗い廊下を進んで行くあたし達。
「どうしたんだろうな」
そう呟きながら、いっちゃんがリビングの電気を付けた。
だけど、そこには案の定お父さんの姿もお母さんの姿もない。
その代わり、テーブルの上に綺麗にラッピングされた箱と、手紙が置いてあった。
あたしはその手紙を読んでみる。
「今日は、可愛い娘の為に、お父さんとお母さんは出かけてきます。
光里ちゃんは依知君と好きなだけラブラブしなさいっ!
…というか、しろよ!?
帰るのは、明日の昼頃です」
声に出して読んだあたしも、それを聞いていたいっちゃんも固まった。
…うちの親、どうなってるの。
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