それからのあたし達は、他のショップを回ったり、カフェに行って話したりと、付き合って初めてのデートを満喫していた。



「もう四時だな」



いっちゃんがチラッと時計を見て呟いた。

そんないっちゃんに、あたしはあるお願いをしてみた。



「…あのさ。

あたし行きたいところがあるんだけど…」



「分かった。

どこに行きてーの?」



「秘密ーっ!」



あたしはいっちゃんを無理矢理引っ張ると、カフェを出た。



「お前マジでどこ行く気だよ」



「だから秘密だって!」



あたしはいっちゃんを掴んで、どんどん歩いていく。

そんなあたしに、いっちゃんは少し戸惑い気味。



…あたしね、ずっといっちゃんと行きたいって思っていたところがあったんだ―――




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