「おーい。刹那」 俺はいつものように刹那に呼び掛けた。時空堂の中からはほとんど外部の音は聞こえない。それでも刹那は俺の声を聞き取っている。 端から見たら俺は何もない空き地に向かって叫ぶただの変な奴なんだろう。でも、誰も俺には見向きもしない。 「潤ね?開いてるわ。どうぞ」 刹那の声が聞こえ、扉を開くとギィっと音を立てた。 「よぉ」 「いらっしゃい、潤。どうぞ」 刹那は椅子を引き、座るよう俺に勧める。遠慮なく俺は椅子に腰を掛けた。