「そうだ・・・、全部思い出した」 未来に来てから、私が拒否していた記憶。 「・・・龍からの暴力だったんだ」 私が家を飛び出したあと、逃げた先は近くの公園だった。 ベンチへと座り、自分の腕の服を捲くる。 紫色のいびつな形をした痣。薄く黄色い治りかけの痣。若い頃の綺麗な腕とは違い、いくつもの汚い痣があった。触ると少し痛みを感じた。 「体調崩したりすると優しいのに、何であんな風に・・・、っ」 一人ベンチで呟き、涙が頬を伝った。