検査が終わったらしく、私は笑顔の先生をあとにし、病室へと戻された。真っ白な部屋。 布団をかけられ、点滴を刺された。針を見るのは苦手。 「じゃあ、桜さん点滴終わったくらいにまた来ますね」 そう言い残して、看護師さんは私の前から去っていった。 ため息に似た深呼吸をして、ゆっくりと落ちる点滴の液体をただ呆然と眺めていた。