「最後?」

「そうよ」

「人が死ぬのを見ているということなのか?」

「・・・そうね、そんなときもあるかもね」

 寂しそうな顔で小さな声で言った。そしてそれ以上何も言わなかった。

「これ以上はなにも答えないわよ」

 そう言って再びお茶を飲んでいた。

「どうして?」

「聞いたって潤にいいことなんてないからよ」