「ふぅ」 今回は予想以上に刹那が帰ってくるのが遅い。 「クロと一緒に居るのがこんなにも暇だなんて思わなかったよ」 そう呟くように言うと、クロは黙ったままだった。正確には寝ているようだった。 こうしてみるとただの猫にしか見えないのに、話すなんて何人の人間が信じてくれるんだろうか。 何時間経ったんだろうか。座ったままの体勢が辛くなって立ち上がり伸びをする。 「刹那まだかなぁ」 小さく独り言を呟いた。