時 空 堂


 こんなこと、前にはなかった。どういうことなんだ・・・。何かがおかしい。

「いやよ、恭ちゃんが居なくなるなんて、いやぁ」

 髪を振り乱し、手で頭を押さえて顔を左右に振り、泣きじゃくり始めた。

「なんで?恭ちゃんが居ないと辛いの。どうしてわかってくれないの?恭ちゃぁぁぁん」

 手がつけられない。

「母さん、落ち着いて。なんで?どうしたの一体?」

 近寄りたくなくて、壁際に立つ。やっぱりこいつは狂ってる。どうしたら落ち着くんだ。