ふと尋ねてみた。何をしに来たのだろう。 「あなたとお母さんについてそろそろ聞こうかと思って」 そう言って彼女はにこっとする。 「ひどい人ですね。知ってるんでしょう?分かってるんでしょう?」 思わず眉を潜めた。 「さぁ」 「・・・。いいですよ。話します。俺の人生やり直させてくれた人ですから」 今あいつは居ない。それに今、俺はすごく機嫌がいい。