「あ、ど、どうも」

「どうも」

「あのっ、ありがとうございました」

 そう言って頭を下げた。この人がいなかったら俺は今ここに居ない。どうやって・・・とか、なんで?とか聞きたいことは山ほどある。でも、そんなこと今は関係ない。ここに戻してくれたこと、それだけで有り難かった。

「あなたが時空堂を必要としたから、私は仕事をしただけよ」

 彼女はそう言った後、じっとこっちを見ていた。

「な、何ですか?」

「・・・あなたってどれが本当のあなたなの?」