「確認させていただきます。一度しか行けません。構いませんか?」 「はいっ」 青年は気をつけの体勢のまま、大きな声で答えた。 「では、逝ってらっしゃいませ・・・」 いつものように、人差し指をピンと伸ばし、青年に向けると、青年はスゥーっと、雪のように消えていった。 「刹那、大丈夫か?」 青年が行ったのを確認してから、話し掛けた。 やっと刹那は体の向きを変え、こっちを見た。