「・・・」 刹那も同じように黙ったままだった。男の出方を伺っているように見える。 顔色が悪く、呼吸が荒い。やはり体調が悪いのだろう。 話し掛けたくても、話し掛けれない為、むずむずする。 「過去で」 急に叫ぶように発した言葉に、俺はびくっと背中を伸ばし、目を丸くした。 刹那は微動だにしていなかった。動揺しないんだろうか。 「過去でよろしいですね?」 いつもと同じセリフを言う。