しばらく歩き回り、ゆっくりと空を眺めた。気持ちの良い、空気だった。 陽がのぼった頃、ゆっくり家へと戻った。 「おかえりなさい。ご飯出来てますよ。今日もどこかへ出掛けるんですか?」 ゴミ袋を片手に、榊さんは外へ向かおうとしていた。 「あ、うん。今日も出てくるよ」 「気をつけてくださいね。晩御飯は用意しましょうか?」 少し考えて「いや、晩御飯は自分でどうにかするよ」と言って断った。