篠原と分かれ、俺はある場所へと向かった。辺りはもう真っ暗だった。 人気のない通りを抜け、草むらを掻き分け、一軒の古びた空き家の前に到着した。 「ふぅ」 俺は深呼吸しながらその空き家へと入った。鍵は壊れているため普通に入れる。 「何も見えないな」 ズボンのポケットからライターを取り出し火をつけ、一階にある部屋へと入った。 荷物を置き、暗闇に慣れてきた夜目を頼りに畳みを剥ぐ。そこには一枚の板がある。 「・・・ふぅ」