ドラマでも見ていたかのようだった。 「・・・と、とりあえず事務所に戻るか」 俺は再び座り込み、頭を抱える篠原に声をかけた。 「あ、あぁ」 二人で事務所へと戻り、社長たちに事情を話した。 警察から連絡が入っていたようで、落胆した状態に俺達が留めをさしたようで、黙ったままだった。 だが少しして、次第に俺たちに罵声を浴びせるくらい叫びだした。 「何故反撃しなかったんだ」 「金を盗まれるなんて」 ずっと俺たちは黙々と話を聞いた。