「彼にも見せてあげたかったわね」
クスッと笑う先生の笑顔が可愛らしく思えた。
“彼”、当然、黒住くんの事だ。
「彼がまだこの学校にいたら
風紀委員の委員長は彼に任せたかったのよ」
それは素敵な提案だ!!
「彼は相応しいと思います!!」
もぅ、叶わない話だけど…それでも嬉しい。
彼にはちゃんと学校に来る理由があった事を証明できたのだから。
「杉山先生から聞いたわ。
貴女が彼を更生させたんだって?」
「こっ更生なんてとんでもない…!!」
「でも彼の意欲と品行を変えさせたのは貴女よ」
「う…」
なんだか言い返せなかった。



