そのコップは空(ソラ)だった。



・・・だから、学校を変えろと・・・。


今、私がこの学校に通うということは


自分で自分の首を絞めているということか。



「うおぃっ!!」


後ろから誰かに肩をつかまれる。


私は固まった。


それは彼の声だから。

しかし、振り向くと黒住くんはいつもの姿と全く変わっていた。


「なんだよっ、そんな見んなよ」


手で視界を塞がれる。


「わっ」

手を離すと彼は照れた顔でそっぽを向く。