そのコップは空(ソラ)だった。




「すがわ・・・。」


甘い声で囁かれる。


体の力が抜けていく。


心臓の音さえも聞こえなくなった。



このままずっと…


…黒住くんと…



―バタンッ!!!


いきなりドアが開かれ


そこから飛び出してきたのは


顔を真っ赤にして怒っている久本先生。




「黒住文也!須川優子!


風紀委員たる者が男女交際なんて


規則に違反していますわっ!!!!」


ヤバいところ…見られちゃった…。