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「なぁ?ファーストキスってレモンの味すんだろ?


だったらそのあとのセカンド、サード…って


今度は何の味がするんだ?」



俺は紙パックのコーヒー牛乳を吹いた。



何言ってんだこいつ?!




「ずっと前、弟が仕入れてきた話だからさ。


あたし驚いちゃって。



んで、セカンド以降の疑問が起きて…。


っで、まぁ、付き合ってんだし


あんたに聞いておこうと思って。」




「ガキの話を信用すんな。」



こいつソラより重症だな。




「えっ、なにそれ!?」


「キスに味なんかしねぇよ。


感触だ。感触。」



杉浦は俺を見てゴクリと唾を飲み込む。



「お前、男と付き合った感がないって丸分かりだぞ。」



すると、杉浦は口をとがらす。



「付き合ったことはいっぱいあるさ。」



「え?」


「ただキスまで行かなかっただけ…。」



なんじゃそりゃ。


「男にたぶらかされたってことか?」



杉浦は首を振る。