「黒住くん…って凄いね。」 「へ?俺はべつに凄いことはしてねーべ。」 眠そうに答える彼。 私は続けて言う。 「凄いよ…。憧れる…。なんでもできちゃうんだから…。」 「お前、俺を買い被りすぎー。」 風が静かに吹く。 私は低い口調で言った。 「買い被ってないです。私は人が出来ることが…出来ないから…。」 私は自分が嫌だ。 不器用すぎる自分が嫌なんだ。 「なんで?お前頭良いじゃん。先生たちだってお前のこと優等生って誉め称えてんじゃん。」 彼は寝返りして私を見る。