十年後。

「ほら、千夢(ちゆめ)!
こっちだぞ~!!」

「きゃっ、きゃっ、
パパ待ってぇ~!」

「こら~っ。
2人とも、あんまり
遠くまで行かないのよ~?」

妻の莉沙が2人に注意をした。

「はぁ~いっ!!」

2人はそう返事をするが、
段々姿が遠くなっていく。

「…本当に解ってんのかな。」

呆れながら莉沙は椅子に座った。