耀はロビーまで行くと、
力なく長椅子に座った。

悔しい。

大切な兄貴を助けてあげられない
自分の無力さに腹が立った。
そして同時に、涙が出てくる。

幸い、ロビーには誰も居ない。

耀はそのまま、声を殺して泣いた。