ナツキは深呼吸をして、
冷たい空気を肺の中へ入れた。

見上げた空が
とても青くて綺麗だった。

そして電車へ乗り込む。

(バイバイ、ナオちゃん。
もう会う事は無いだろうけど、
大好きだったよ。
楽しい時間をありがとう。)

そう思いながらナツキは席に着いた。

電車が発車する。

少しずつ、尚翔の姿は
小さくなっていったが、
ナツキはもう振り返らなかった。