引っ越し荷物の荷解きを放り出して
外に出ていた尚翔は、叔母に怒られた。

「こーら!ナオくん!ダメじゃない、荷解き放り出して。」

「あ、ごめん…。」

慌てて立ち上がり、家の中へ戻る。

尚翔には両親が居ない。

2人いっぺんに自動車事故で
死んでしまったのは、先々月の事。

両親の死を尚翔はひどく悲しんだが、
泣いてばかりもいられない。

父親の弟である祐介叔父さんの
元に引き取られ、
今日から暮らし始めたのだった。

この2ヶ月はあっという間
だったように感じる。