気付いた頃にはもう辺りは暗くて。 アタシの上には薄い毛布がかけられていた。 「お前寝相悪すぎ。何回か落ち掛けてたぞ」 キッチンに立ちながら話しかけてきた。 「ごめん、アタシ寝ちゃってた…これ、ありがと」 「別にー」 琉生の素っ気ない返事。 もしかして照れ隠し? そんな訳ないか。 「超いい匂い。何してんの?」 「メシ。食ってけな」 「うん」 だから優しくなんかしないでよ…。 アタシ、ギャップに弱いんだから…。 .