「でも全部話したら、何とか退学にはならないようにがんばるからって………」





エリーの爪で傷ついた手。





「柴山先生さ、アタシのこと嫌いなんだと思ってた………」





その手を握るリエの手。





「なのにがんばるからって、アタシも負けずにがんばれって………」





うれしかった。





誰も味方になってくれないんじゃないかって不安だった。





「そうだよ。負けちゃダメだよ。リエも応援してるからね」





「―――リエ、ありがとう………」





アタシはリエをぎゅっと抱きしめた。