「とにかく! 今日は悪いけどコイツ連れて帰るから」





アタシの手をつかむとナツキ君はカツカツとヒールを鳴らして歩き出した。





振り返って見たケイは、追ってこなかった。





―――どうして?





アタシがナツキ君を好きだったこと、





知ってるからなの?





それとも、アタシのこと、




好きじゃないからなの?