夜の国道。





トンネルを抜けると広がる漆黒の海を、





下弦の月がキラキラと照らしていた。





買ったばかりのマキシ丈のスカートが風にはためいていた。





「キレー!」





ヘルメット越しに叫んでもバイクのエンジン音と風の音で彼には聞こえていなかった。