「・・・ひらひら」
あのあとアリスは王女に服を借りた。
雨と泥でアリスが着ていた服はボロボロになっていたので、遠慮するアリスに無理矢理着替えさせたのだ。
「私が着ていた服もそうだけど、ここまでなかったな・・・」
アリスが着ている服は、王女が着ていたようなドレスではないが似たようなものだった。
「借りといてなんだけど、恥ずかしい・・・」
はあっとアリスがため息をはいたと同時にドアをノックする音が聞こえた。
アリスが返事をすると、ドアから顔を覗かせたのは王女だった。
「どうかしら?
まあっ!!」
「えっ!?」
アリスの姿を見た途端王女、もといセリアは口元に両手をあててびっくりしたような顔をした。
「あ、アリス・・・」
「はいっ!!」
後ずさりしながらアリスは返事をした。
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