アリスが二人をみていると、不意に女の人がアリスを見た。






「貴女は・・・?」







不思議そうに小首を傾げながらアリスに言った。





「私、アリス=リデルっていいます・・・」




「アリスっ!?本当にアリスなの!?」






アリスが名前をいうと、女の人は驚いてアリスに近づいた。






「貴女がアリスなのね!」



「えっ、あの・・・」







女の人はアリスの両手を掴むと縦にブンブンと振った。


アリスはどうすればいいのかわからず、チェシャ猫に視線を向けた。



それに気付いたチェシャ猫は女の人に声をかけた。






「オイ王女、アリスが困惑してるぞ」




「え、あっ!ごめんなさいアリス」






チェシャ猫に言われて女の人−王女はアリスからパッと手を放した。