-次の日-




朝からあたしは見たくない光景を見た。



目の前には女の子と楽しそうに登校する…




雄和の姿。




「南!おはよ」
「先輩、おはようございます」
「頭冷やした?」
「…。」





先輩は笑顔であたしの顔を覗き込む。




「雄和も荒れるだろ」
「え?」
「サッカーには来ないと思うよ」
「…あたしのせいですよね」
「違うよとは言えないね」




あたしは立ち止まった。




すると先輩も少し前で止まった。



「先輩…あたし条件出されたんです」
「条件?…悟に?」
「はい…それが今の結果です」
「だと思った。ホントは雄和なんだろ?」
「…はい」



あたしは数メートル先の雄和を眺めた。





「この前雄和に告白されました」
「告白?」
「日曜の試合でシュート決めたら付き合えって」
「へぇ」
「命令系で…福田先輩にも命令系で言われました」
「うん」
「雄和から言葉は凄く嬉しかったのに…福田先輩の…」
「いいよ。無理しなくて」



涙を流すあたしを抱き寄せてくれた先輩。