どうにも、宴の席の色が変わってきたとみられて、一の君は、笛を袂におしまいになりますと、 「父上、お客人、今宵は宴もたけなわなれば、私はこれにて……」 と退出の辞を述べられ、しずしずとおさがりになられます。