イカン・・・

綺麗な空の色が

俺の網膜を超えると

脳内で絶望に満ち満ちた色に

自動変換されていく・・・


夏になると突然グレる

彼らの心情がちょっと理解できた

様な気がする・・・


結局良い考えが浮かばずのまま

体を引き起こした

背もたれに寄りかかって

窓を見上げてたからだろうか

首が痛い・・・

視線を教室に向けると

既に人影がまばらになっていた


11時に終わったホームルームから

すでに30分が経過していた

「・・・とりま帰るか・・・」

「?お・・・おぉ・・・

 どーした?へこんでない?」

「ん・・・まぁ

 そんな年頃だろ?

 気にすんな・・・」

気は進まないが

どうせ今日中には迎える儀式だ

それなら親父がいない時に見せる方が

いくらかマシだと判断して

重い腰を上げ

この数日で少しずつ持ち帰った

最後の教科書類が詰まったバッグを

全教科を学校に置くのは考え物だ

と思いながら

なんとか担ぎ上げ

教室を後にした

「?マサルのかばんは

 随分軽そうじゃね?

 なんで?」

「ん?課題だけ家でやればいいじゃん?

 なんで?」

・・・

休み終盤には

俺の教科書の取り合いになる予感がした