かなり男の人と 無縁に生きてきたからかもしれない。 子供のころから近所に住む親戚のお兄ちゃんに、 本人はカラテだという怪しげな格闘技を習ったりしていたけど、 そのお兄ちゃんも細身で、 見上げるような大男ではなかった。 一緒に習っていた子達はあたしと一緒で子供だったし。 じわりと間を取りながら、 彼と靴箱の間から逃げ出す。 「あの、じゃ、宮里さん好きな人とかいる…のかな」