強気に叫ぶレンは、肩のガトリングと腰、足のミサイルを撃ち込む。

敵はゼロ距離で、大口を開けているのだ。効かないはずがない!!

しかし――

聞こえたのはまたしても、硬質なガラスをぶっ叩くような音。

爆発が、ワイアームとギルディウスの間で起こってしまう。

「ぅあぅっ!? ……ぐっ、うう~~!!」

衝撃が、ギルディウスにだけダメージを与える。

ワイアームの怪力に巨体の加重、そして爆発。

巨人が、少しずつ、けれどたしかに、押されていく。手足が軋み始める。

地震よりもひどい縦揺れが、容赦なくレンを襲う。

このままでは、噛み砕かれてしまう未来が文字通り、目前だ。

「っ、どうすればいいのよ……」

出せる力を振り絞ってワイアームに向かう。が、ギルディウスの足は地面に沈み込むばかりで、押し返せない。背中も丸まり始める。顎が閉じてきている。ギルディウスを呑み込まんとして。

「どうすれば……」

はっきり言える。

こんなところで死ぬのはイヤだ。

だから、哀願するように慟哭していた。

「どうすればいいのよっ、支倉ぁあ――!!」